ピックアップについて
ピックアップは交流を発生させ、プラスとマイナスと側に、1回転に2箇所タイミングが発生します。
ホンダのサービスマニアルの図面にも極性が反対に描かれてあり、
CDI内で信号を選択して、使用しているように思えます。
ピックアップコイルも幾種類もあるようですので、特性を調べてください。
進角について
この回路で採用されている進角装置は、波形進角呼ばれるらしいです。
80年代中期までの物は、アナログ電子進角と呼ばれ
特定の回転数においてのみ点火時期を進ませたり、遅らせたりといった制御は不可能である。
波形進角はピックアップコイルの特性によるものが多いと思います。
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ピックアップコイルの波形
この波形はネットより
拝借しました。 |
右の波形は、ピックアップコイルの信号を半波整流した波形です。
低回転時のピックアップコイルの波形と、高回転時のピックアップコイルの波形を比べて、赤の矢印の長さが違います。
これが波形進角です。
短くなった分、点火時期が進んだことになります。
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低回転時の波形( イメージ)
高回転時の波形( イメージ)
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2V/DIV
1ms/DIV
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波形進角の説明
左図 速度に変化があった時の3回転分の波形です。 点火タイミングの 時間(周期)が短くなり それと同時に電圧が上がっているのが分かります。
Aは 速度変化による、点火タイミングの周期変化。0.7mS
Bは速度変化による、回転の周期変化。0.5mS
CはフォトカプラがONすると仮定した電圧。3.2V
「進角抑制回路」でLED 1個使用で3.2V
回転が上がれば当然回転の周期は変化します。
しかし 進角などが発生しなければ、AもBも同じ値のはずですです。
左のオシロを見ると、BよりAの方が長くなっている事が分かりますね。
その差が回転速度による、進角の差に相当します。
Cの電圧を下げると、AとBの差が減ることが分かります。
低回転から進んだ状態で、高回転になっても進角の差は少ないことになります。
Cで フォトカプラがONすると仮定した条件下で、Bの変化0.5mSより割り出し、1500rpmから 1700rpmに変化した時の物と仮定して、どけだけ進角したか計算してみました。
AとBの差が0.2msですので、1700rpmでの周期は35.3msです。
よって、進角は 200rpmの変化で、約2度進んだ事になります。
補足、波形により、どんな場合でも5度以上変化は無いので、最高5度までの進角変化です。
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rpm |
波形進角 |
タイプ②
ディレイ(角度) |
実行進角 |
1300 |
19 |
0 |
19.0 |
1400 |
19.5 |
0.185 |
19.31 |
1500 |
21 |
0.37 |
20.63 |
1700 |
22 |
0.74 |
21.26 |
2000 |
23 |
1.3 |
21.70 |
3000 |
24 |
3.14 |
20.86 |
4000 |
24 |
5.0 |
19.0 |
5000 |
24 |
6.84 |
17.16 |
6000 |
24 |
8.75 |
15.25 |
7000 |
24 |
10.6 |
13.4 |
8000 |
24 |
12.45 |
11.55 |
9000 |
24 |
14.3 |
9.7 |
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サービス マニュアルからの 情報によると 進角だけでなく遅角をも 採用している様である。
1300rpm BTDC19度 6000rpm BTDC15.3度 遅角始め回転数4000rpm
この情報通りだと 進角制御(遅角のタイプ②の様に積分回路を付ければ似た様な値が出せます。
しかし これは必要あって遅角にしたのか、それともノイズ対策で入れたコンデンサの時定数の関係で、そうなってしまったのかは不明です。
と言う事なので、
フォトカプラがONすると仮定した電圧3.2V
最高5度の波形進角 1300rpm BTDC19度 6000rpm BTDC15.3度
遅角始め回転数4000rpを条件に合わせてディレイ(固定CR)の量を合わせて 数字だけ出してみました。
黄色の実行進角が エンジンに対しての進角となります。
実測値ではありません。
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波形を観測してみました。 |
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2V/DIV
5ms/DIV
周期 40ms
1500rpm
抵抗 82オームを ピックアップに並列に入れると
インピーダンスが下がり電圧3V程度しか出ませんが
ノイズは綺麗に消えています。
この状態で試乗してみました。
吹き上がりが 少し鋭さが欠けます。
同じアクセルワークで 7000rpmまで回ったものが5000rpm位でした。
ノイズで点火時期が乱れお困りの場合
試してください。
良い結果が出る場合もあります。
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2V/DIV
5ms/DIV
周期 25ms
2400rpm
抵抗なし
回転を上げてみました。
ビックアップの電圧は6Vに上がっています。
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2V/DIV
2ms/DIV
周期 40ms
1500rpm
2ms/DIVにして 見たものです。
多分1.6V付近に不均一の部分がありますのが
フォトカプラがオンした電圧と思います。
したがって1.5V以下のノイズは フォトカプラによって
除去されています。
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2V/DIV
1ms/DIV
周期 40ms
1500rpm
1500rpmにおいて
HT-ROCKETはフォトカプラのON時間が約2msで
18度に相等します。
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2V/DIV
1ms/DIV
周期 25ms
2400rpm
波形が2重3重になっているのは
シャッター間に2から3回波形が描かれた為です。
エンジンの微妙な遅れ進めが現れています。
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2V/DIV 0.5ms/DIV
周期 25ms 2400rpm
2400rpmにおいて
HT-ROCKETはフォトカプラの
ON時間が約2msで36度に相等します。
回転が上がれば立ち下がりが悪いようです。
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2008/03/09 ピックアップの2本の線間に500オームの抵抗を入れれば 対ノイズ性良くなり 第一波 第二波間の ウェーブはなくなりましたが、第一波 第二波間の電圧も下がりますので、波形進角に影響でそうです。 またこの回路はフォトカプラーを使用しているので 1.8V以上の ハイインピーダンスによるオシロで表されるノイズは、消えると思います。
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イグニッションコイルの波形を観測 |
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イグニッションコイル 1次側の波形
この波形は サイリスタがONした時に点火コンデンサC2から
サイリスタを通ってアースEに落ち イグニッションコイルの
一次側を通る向きに電流が流れる。
次に一次側コイルからアースEを通ってダイオードD1
D2を介して
点火コンデンサC2方向に電流が交互に流れて、
交流波形が発生する。
そして二次側で 高圧になり火花を発生させる。
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- A 放電波形収束までの時間
- B 放電開始の初めの 1サイクル
- C 放電波形ピーク電圧
- D 2サイクル目のピーク電圧
収束までの時間(A) 200us 5サイクル
イグニッションコイル 一次側コイル間電圧
C電圧 D電圧
1500rpm 200V 100V
3000rpm 300V
150V
5000rpm 200V
100V
7000rpm 150V 75V
回転を上げていくと 上記の様に変化します。
収束までの時間(A) 200us 5サイクルは変化なし。
また
イグニッションコイルの種類においても、波形が異なります。
開磁型、閉磁形、と種類も在りますのて、いろいろ、試してください。
イグニッションコイルの波形を詳しく書いてあるサイトへ
http://park14.wakwak.com/~publica/cdi_ans.htm#CDI_2sto |
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