進角制御(遅角)装置製作記

考案中のCDIの進角制御装置です さあ 上手く行きますかどうか。

現時点において 完璧にいい条件を作るれる保障はありません。
思考錯誤が必要とおもいます。
製作テストするつもりですが 結果が出るまでには しばらくかかりそうです。


はじめに
簡易型進角制御装置を 以前作りました。
 原理は ピックアップの信号の 電圧の高いところをだけ 方法はLED 3個を 直列に繋ぎ ビックアッブトとフォトカプラの間にいれるだけ。
タイミング信号として使用しました。
その結果 高回転と低回転との進角の差が減ったのか あのロケット加速は無くなりノーマルになりましたが
ピックアップの依存性が高く どの機種でも上手くいくかどうか 不明な点も多くありました。

進角制御装置の必要性は
>火炎が非常な高速で伝播するデトネーションを起こしやすくなる。
>2ストでは高回転域ほど点火時期を遅く(遅角)して、最高圧力を下げ、燃焼温度を下げる必要が出てくる。
だそうです。
低回転から 中回転までは 進角で
中回転から 高回転までは 遅角でを採用しているみたいですね。
単なる 遅角なら タイマで固定ONディレイをかませば良い様に思います。
しかし 低回転域から 遅角になるし 高回転では 益々遅角になります。
また 波形進角も進みますので ある程度抑制されると思いますが。

そこで回転検出回路をつけて 低回転から 中回転までは波形進角採用をして
中回転から 高回転までは タイマで固定ONディレイをかませはどうかななんて思っていました
しかし 回路にICを使うとなると ノイズ対策が必要です。
ノイズ対策 これ一苦労する場合もありますので 同じ回路で作っても同じ対ノイズ性があるとは言えません。
アースの取り方ひとつで違いますので難しい問題になるかも知れません。

今回は 遅角なら タイマで固定ONディレイに限って3回路検討してみました。


固定ONディレイ(タイマの調整は可能)を作るには いろいろ方法がありますが
簡単なのは可変抵抗とコンデンサで出来ます。積分回路です。


  メリット
デトネーションの防止
遅角 点火時期の ボリュームでカスタム調整できる
ノイズによる誤動作の防止


基本回路



3回路 図面を書いてみましたが 実験は順次していこうと 思います。

タイプ@の回路


タイプ@の
回路の説明

パルサの波形をタイマーで遅らす回路です。ノイズの除去にもなります。
単純計算だと 500オームと 0.1uFで 500*(0.1/1000000)で 1/20000秒遅れ 遅角では 10000rpmでは 3度に相当すると思います。 
ですが 実際はもっと短くなるのではと思っています。

結果
MTX125Rで負荷無しの 0.1uFで 2000rpm  3000rpm 4100rpm 6000rpm に調整して実験しました。
VRの設定オーム コンデンサuF   rpm  rpm  rpm  rpm
遅角装置無しの時 無し 2000 3000 4100 6000
  0オーム 0.1 2250 3200 4100 6000
125オーム 0.1 2250 3250 3900 6000
250オーム 0.1 2000 3250 3700 5700
375オーム 0.1 2000 2900 3700 5600
500オーム 0.1 2000 2900 3700 5500




MTX125Rで負荷無しの 0.2uFで 2000rpm  3000rpm 4250rpm 5600rpm に調整して実験しました。

VRの設定オーム コンデンサuF   rpm  rpm  rpm  rpm
遅角装置無しの時 無し 2000 2900 4250 5600
  0オーム 02 2250 3100 4500 5900
125オーム 0.2 2250 3100 4500 5900
250オーム 0.2 2000 3100 4500 5900
375オーム 0.2 2000 2900 4200 5900
500オーム 0.2 1900 2800 3600 5800


実験結果から
0.1uFと0.2uFも どちらも 同じような 変化をもたらせます。
大きな違いは 0.2uFで4000rpmの時で375オームあたりより 急速に回転数さがってしまいます。
このグラフで見る限り 0.2uFで 200オーム辺りが元気の良いことがいえます。エンジン保護の立場で設定しますと 0.1uFで250オームが良いかも知れません これは 無負荷の状態でテストした結果ですので、走行テストした時では違ってくるでしょう。

走行テスト

0.1uFで500オームで走行テストで馬力が不足気味な感じで 遅角装置無しと比べて パワーバントが6000rpmと遅れた感じです。
ノーマルCDI が無いので 比較できませんが。
0.1uF 250オームで走行テストでは ノーマルって まあこんな感じかなと言う所です。
私のMTX125Rは 始から馬力あるほうではなかったので


エンジンの音

3000rpmで しばらく回していると 親父が来て エンジンの音よくなったなと 言っていました
因みに 親父は 戦争中 戦闘機のエンジンの整備していました。
エンジンの音に関しては 詳しいようです。



アクセルに応じて ボリュームを可変
上の表のデータから 実用域で元気がよく 高回転域でエンジンの保護を考えると
アクセルに応じて ボリュームを可変すれは 良い事に気がつきました。
そこで アクセルワイヤに ボリューム付けアクセルに応じて ボリュームを可変すれは
良い位置がでるのではにいでしょうが 随時実験して行こうと思います。

実験 テストされた方の報告です。(Tさん)
こちらの記事を参考に、スクーターで自作CDIを楽しんでいる者です。
フォトカプラとトランジスタの間にボリュームとコンデンサの回路追加
この点火時期抑制回路が非常に有効で、エンジンが壊れなくなりました。

走行しながらハンドル左側に装着したボリュームを調整すると、
パワーの変化を体感できますし、動作が安定して実用できます。

デスビ回し進角みたいにあらかじめ進角させておいて、
壊れそうになったら遅角しています、実用レベル。

ボリューム固定でもある程度回転数に比例して遅れるので、2ストに最高です。

ボリューム調整が決まったら、その抵抗値で固定もいいですね、




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タイプAの回路


タイプAの
回路の説明

パルサから受け取った信号をタイマーで遅らすとともに オフディレイも作る回路です。ノイズの除去にもなります。
単純計算だと 500オームと 0.1uFで (1200+500)*(0.1/1000000)で 170us遅れ 遅角では 10000rpmでは 10度に相当すると思います。
ですが 実際はもっと短くなるのではと思っています。

実験 テストされた方の報告です。(Rさん)
テスト条件
あらかじめスクーターの標準点火時期より進角12度ほどさせてます。
(点火時期の初期設定変更これをしないともっさりです)

点火時期初期設定変更が最高な結果を呼んでます。
現在この回路で大満足です 

 値は全て指示どおり効果も指示どおりです/

 肝心なパワーは
 スクーターですがホイルスピンの直後ウィリーしてスロットルを緩めないと
 乗り切れません。
 ノーマルCDIの時とは力強さが断然違います/
 そしてレブ特性が素晴らしいですから、1万以上の高回転で本領発揮。
 500Ω可変抵抗使用で200Ω掛けないぐらいで調整
 1万で10度は戻ってる感じです。
 500Ω全開掛けると、もっさりなので
 標準より遅くなってると思います。
 ハーフスロットルで下からパワーが出る200Ω前後がベスト
 中間ぐらい(250Ω)で調整するとスロットの付きを悪く感じ出します。
 可変が凄く効いて、楽しいの一言がフィーリングです。
 全域安定したパワー感で素晴らしいです。
 タイミングライトを撮影した動画を見ると
 点火時期の移動はスムースです
 回転数に応じて関数的に動いてます。
 点火時期が一瞬にして動くのではなく
 回転数に応じてるところが最高ですね。

安定度
 走行中に手元で調整できるので、デトネ音が確認されたら捻ってみます
 効果をハッキリ体感できます、点火時期の適正化を
 実走行中に出来る処が、それも∞段の楽しさがあります。
 回転数が上がれば上がるほど遅角するので、
 レースにも街乗りにもエンジンを痛めなくなりました。
 燃焼時間が一定なら、高回転は早く点火しないと駄目だと思われがちですが・・・。
 イメージと結果は違うようです。
 進角は回転が加速するときだけで良いと思います。


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タイプAの回路をシュミレタで 解析
回路シュミレータの条件 
10000rpm  発電電圧 AC250V  コンデンサ2uF
C7 ディレイ用 コンデンサ 0.1uF  
R6 抵抗 100オーム

上記のグラフで (a) -(b) 間が 202uS遅れの時間です。
1回転が 6000uSなので 12度に相当します。
実験結果と似た様な結果となりました。




タイプBの回路


タイプBの回路の説明

パルサから受け取った信号をタイマーで SCRのスイッチングを遅らす回路です。ノイズの除去にもなります。
単純計算だと 100オームと0.1uFで (100+LEDの内部抵抗200)*(0.1/1000000)で 1/50000 秒遅れ 遅角では 10000rpmでは約2度に相当すると思います。
ですが 実際はもっと短くなるのではと思っています。

結果  
実験していません。
タイプBの回路をシュミレタで 解析
回路シュミレータの条件 
10000rpm  発電電圧 AC250V  コンデンサ2uF
C7 ディレイ用 コンデンサ 0.1uF  
R8抵抗 100オーム

上記のグラフで (a) -(b) 間が 52uS遅れの時間です。
1回転が 6000uSなので 3度に相当します。
予測と似た様な結果となりました。

免責
自己責任でお願いします。< 私の実験結果ですので 全てにおいて 上手くいく保証されるものではありません。
間違いもあるかもしれません。
この情報に基づいて被ったいかなる損害についても、
当方は 一切責任を負いかねます。
                      
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