WスパークCDI 開発製作記  

考案中のWスパークCDIです。 さあ 上手く行きますかどうか。  2008/02/01

HT- Rocketでは コンデンサを大きくすけば それなりに点火強くなり トルクも上がりましたが
エンジンの耐久性や 点火プラグのいたみ方も 早いのではないかと 想像します。
そこで、ダブル着火のCDIにしてみれば、緩和されるのではないかと思い
出来るだけ簡単な方法で、エンジンにやさしく、マイルドでしかも、点火効率の良いCDIを作ろうともくろんでいます。




メリット

どの程度あるか、分かりません。
完成後も改良が必要と思います。
小さいコンデンサで 点火効率を上げトルクがあり、高回転まで上がれば成功です。


予備実験中  :2008/02/11日(月)
信号発振器を使って WスパークCDI予備実験に使用しました。
  バラック作りで机上実験してみました。
イグニッションコイルの代わりに トランスを繋ぎ
低電圧 AC20V 60Hzで オシロで波形の観測する為の実験装置です。
方法として、コンデンサー1つでは 第2スパークの充電時間が間に合わない為
2個のコンデンサを切り替えてスパークする方法を取りました。
信号発生装置(手作り)で 0.5mSの間隔を空け連続 30から160Hzで信号で
デューティ比 5〜10%程度で、机上実験しました。
オシロで波形を見ていると、第2スパークの方が第1スパークより電圧が低く約半分ぐらいです。
第1、第2スパークの間隔を広げると、第1スパークと同じぐらいに電圧が上がります。
お互い影響しているのかもしれません。
原因を突き止めなければなりません。
次はイグニッションコイルを繋ぎ電圧を上げて、テストする予定です。


回路の説明
簡単に言えば 2個のコンデンサを切り替えて使うと言う事です。
したがって、出力コンデンサ SCRの回路が 2回路必要です。
切り替えのタイミングは ピックアップよりの 第2波の立ち上がりと 立ち下がりとを使う方法です。
この方法だと 回転に対して比例してスパーク間隔が増減します。


この図面は基本的な図面で 私が実験をする過程で 所どころ変えていますので
この図面で製作されても上手くいく保障はありません。


使用部品は
# 基盤 1枚 取り付ける場所を考えて選択
# SCR  TST06A60 2個 高di/dt耐量逆阻止サイリスタ
# トランジスタ 2SC1000   Tr-1 用2個 
# コンデンサ  C2 630V  1uF # 1個 と 0.47uFx2 を使用 
# セラミックコンデンサ 25 V 以上 0.1uF 3個 C4は 0.2uF
# セラミックコンデンサ 25 V 以上 0.01uF 2個
# セラミックコンデンサ 25 V 以上 0.47uF 1個
# フォトカプラ 1個 シャープ PC817  1個
# フォトカプラ用 ICソケット 8P 1個
# LED 1個 安いもの
# ダイオード 1000V  2A以上物 D1〜D5用 5個 D4は 信号用でもOK
# 三端子レギュレータ 7805 5V用 1個 メーカによってXX7805などがあります。
# 抵抗 1/4W  200オーム 3個  1Kオーム 3個 3Kオーム2個
# CR1 CR2 0.002uF 100オーム
# ヒューズ 0.5A




机上テスト装置 ダブルスパークCDIのテスト基板に
イグニッションコイルと スパークプラグを繋ぎ AC100V 60Hzでテストしました。


予備実験中ダブルスパークCDIの実験  :2008年 2月22日(金
  ダブルスパークCDIのテスト基板に
イグニッションコイルと スパークプラグを繋ぎ AC100V 60Hzでテストしました。
0.5mS遅れで 第2スパークさせます。
信号発生器のVRで スパーク間隔を変えますと スパークの音が変わり面白いです。
しばらく テストしましたが 問題なく Wスパークが出来ました。
オシロで見ると AC100V 60Hzなので 信号を20Hzで行なうと (約1200回転分の信号を与えると)コンデンサ側に三段回の電圧上昇が見られます。
60Hz以上にしますと、エネルギー不足の為、途中で息をつきます。
これがAC100V 60Hzでは、単気筒では3000回転以上回らない理由です。
しばらくこの状態でテストを続け 搭載用基板を作ろうと思います。
TST06A60 のSCRを使ったのですけれど、発熱はほとんどありませんでした。
また心配していた第2スパークの方が 第1スパークより電圧が低く約半分ぐらいになると言う予備実験の結果も問題なさそうです。

信号発生器が壊れましたので 新しく設計しなおし大変簡単にピックアップの擬似信号を作りました。
はじめから この方法にしとけば良かったと思います。

http://www.geocities.jp/babulunooya/cdi/souti1.htm



ダブル スパークの波形

イグニッションコイルのスパーク波形で その下の波形は擬似点火信号です。
 擬似点火信号の立ち上がりと立下りで スパークしている事が分かります。




サスリスタ アノード側の波形
約60Hzの 点火信号時

実験では商用電源利用の為 60Hzでは1回のスパクに1回しか充電出来ない事が分かります。




サスリスタ アノード側の波形
約20Hzの 点火信号時

実験では商用電源利用の為 20Hzでは 1回のスパク間に3回充電されている事が分かります。





C1コンデンサ出口側の波形
約16Hzの 点火信号時

実験では商用電源100V 60Hz 利用の為、16Hzでは 1回のスパク間の3回目に 225Vに電圧が上がっています。
中央0V付近に 小さなノイズが見られ
これが スパークによるもので、電圧が0Vに下がった事が分かります。
したがって、チャージコイルによる発電器を使用したタイプのエンジンは、回転数に比例して周波数を上げ
DC-ACコンバータのタイプは 初めから最高回転数を睨んで周波数を設定しているので、 
短時間に電圧を確保できるわけで、高速回転にも対応できます。






ダブルスパークの波形です。

0.4ms遅らせて第2スパークさせています。
スパークが収束するまでに 0.2msかかります。
すなわち 0.2msまで縮めることができます。
それ以上縮めれば ダブルスパークでなくなります。
スパークの音は0.2ms以上あければ あまり変わりませんが 
0.2msより縮めれば 音が少し激しくなったような音がしました。
また フライフォイルダイオードを付けると収束までに0.4msかかりましたので、
フライフォイルダイオードは使わない方が良いようです。




擬似チャージコイルでの WスパークCDIの実験




DC-ACコンバータによる 擬似チャージコイル


発振器とトランジスタ トランスを組合した DC-ACコンバータです。
周波数は 100KのVRで可変できます。
この装置を WスパークCDIにつなぎテストしました。

予備実験中WスパークCDIの実験 擬似チャージコイル  :2008年 2月26日(火
  AC100V 60Hzでの ダブルスパークCDIの机上テストは そこそこ問題もなく出来ましたので
次は 実車テストと行きたい所ですが、寒いので しばらく延期
そこで、チャージコイルに相当するDCーACコンバータを作り、こちらを使い発振周波数を変化させるながら
テストして見る事にしました。
発振器は 周波数可変式の物で、2SC1096(DCーDCコンバータに使用してあったトランジスタ)を 2個使い、電源トランスP 0Vー100V  S 6Vー0Vー6Vを使用
結果、DCーACコンバータのトランジスタの発熱は外気温20度で4cm角のアルミの放熱板をつければ 20分運転で55度で問題なし 放熱板なしでは 指で触っていれば すぐ熱く感じてきます。
DCーACコンバータの周波数を 2KHzに上げているので 単気筒で12500rpmあたりまでは 放電可能でしたが
 実用範囲は10000rpmぐらいの様な感じです。
イグニッションコイルの方が 反応していないのかも知れません。
AC100V 60HzでSCRのアノードの電圧も 225Vほど上がっていますので 力強く放電しています。

予備実験中WスパークCDIの実験 MTX125Rの ピックアップ波形測定 :2008年3月09日(日
  1200rpm. 2400rpm. 3600rpm. における 波形を調べました ピックアップの負荷は 100オームと 直列に フオトカプラを使用
回転数は オシロの波形の周期より計算しましたので 比較でき正確です。
波形の特徴は 第一波の負側の鋭い波形は、フォトカプラーで正側だけ100オームのインピータンスに対して負側は開放端になっているため、このような波形になります。
ただし、この回路では 負側の第一波は使用していません。
第二波は 負荷分電圧降下があります。
周期50ms 20Hz 1200rpm
周期25ms 40Hz 2400rpm
で オシロで波形を調べました。

 


2V/DIV
5ms/DIV
周期 25ms
2400rpm
ビックアップの電圧は6Vに上がっています。
0V付近の波はノイズです。
しかし1.5V以下のノイズは フォトカプラによって、除去されていますので誤動作はありません。


2V/DIV
2ms/DIV
周期 40ms
1500rpm
2ms/DIVにして 見たものです。
多分1.6V付近に不均一の部分がありますのが フォトカプラがオンした電圧と思います。
フォトカプラがオン時間が2msです。
約18度に相当します。


2V/DIV
1ms/DIV
周期 25ms
2400rpm
波形が2重3重になっているのは
シャツター間に2から3回波形が描かれた為です。
エンジンの微妙な遅れ進めが現れています。
速度を倍にしてもフォトカプラがオン時間が2msです、ほとんど変わりません。
したがって角度が倍になった事になります。
約36度に相当します。

波形観測によるば フォトカプラの1.6V程度の しきいちでは 第2スパークが遅れすぎになりますので、第2波のピーク部分をしきいちにした方が良いようです。 
簡易進角制御回路の様に 直列のダイオ゛ードで電圧降下しようと思います。




2V/DIV  5ms/DIV
周期 40ms  1500rpm
抵抗 82オームを ピックアップに並列に入れると、インピーダンスが下がり電圧3V程度しか出ません。
この波形の2V付近なら 利用できそうです。
耐圧テスト  投稿者:管理人  投稿日:2008年 3月 8日(土)
  いちお予備実験終了しましたので
最後に耐圧テストしました。
AC200V 三相モータ用インバータに 倍電圧回路にしてのテストです。
100Vで確認後 三相モータ用インバータにつなぎました ヒューズを入れてあるので 安心していきなり AC200V ON しました。
パチでおしまい(爆)
みごと 壊れました 壊れるのを覚悟での最後の耐圧テストでしたが見事失敗です。
 耐圧テストなしで OKがどうか分かりませんが 搭載用に作り変えようと思っています。
オシロで測定してみると ピーク電圧が 550Vでしたので
TST06A60 もやられている可能性があります。

次は 波形の立ち上がりと立下りでスパークさせているので
立ち上がりのみ 立下りのみ Wスパークを切り替えて使い
それで 面白い結果がでれば 自動で切り替えさせても良いかななんてと思っています。

搭載用ダブルスパークCDIを製作


ダブルスパークCDI実車実験しました。   投稿日:2008年 3月29日(土)
  ダブルスパークCDI搭載用を作り実車実験しました。
結果 全然だめです。
エンジンは掛かったけれど 力が無くすぐに停止
オシロの波形では きれいに スパークしているのに なぜ・・・
スパークは なぜか貧弱の様な気がします。
電圧を上げてやると 少しは改善しましたか 全然だめですといっても良いほど
コンデンサを大きくすると 次は サイリスタTST06A60 が 壊れました。
大きな 回路の違いは サイリスタTST06A60の違いと トリガ回路を微分回路にした所です。
サイリスタTST06A60は 東芝 SF8JZ47に比べて 壊れやすいようです。
微分回路にしたことによって 誤動作の(着火ミス)が増えたのかも知れません。
やはり HT- Rocketで 微分回路を使わず 誤動作の(着火ミス)を極力減らした設計が正解だったのかも知れません。

免責
自己責任でお願いします。
実験結果ですので 全てにおいて上手くいく保証されるものではありません。
間違いもあるかもしれません。   たぶん有ります(笑)
この情報に基づいて被ったいかなる損害についても、
当方は 一切責任を負いかねます。


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